2007/05/21

皇太子殿下が観られた少林寺拳法デモ

英国では10年に一度日本年と称される日本大使館(政府)主催の日本を紹介するイベントが開かれる。

前回は2001年がその年であった、日本を紹介する催し物の一つとして日本の武道を企画した催しがロンドンの中心ハイドパークの一画で行われた。

計画は2年近く前から知らされていたが、我々も少林寺拳法を紹介する良い機会と捕らえWSKO本部も全面的に協力を約束した。同じ年に国際大会が初めて海外で行われ、フランス連盟が主管してパリで執り行われた。

このハイドパークでのデモンストレーションの為に本部からは公認デモティームが応援に駆けつけてくれた。少林寺拳法公認デモティームとは小生も浅からぬ因縁である。宗由貴WSKO会長に少林寺拳法の技術的側面をアピールできる優れた人材を全国から募り、少林寺拳法の広報活動の重要な一環として活用したいと相談したのが始まりである。そして東京や本部で全国から応募した拳士達の中から選ばれたのが初代公認デモティームの拳士達であった。

同年2001年には公認デモティームはパリ、キューバ、そしてロンドンと3都市へ派遣された。パリでの国際大会におけるデモティームの演出も素晴らしかったが、ロンドンで行われたデモティームの活躍は同時に参加した合気道や剣道と言った他武道の人達までもが称賛するほどの素晴らしいものであった。

我々のデモが終了する頃主催者を代表して皇太子殿下が英王室のプリンス チャールズと共にハイドパークに来られた。 武道のデモが行われていた場所には大使館関係者と共に厳重な警備がしかれる中、皇太子殿下が来られた。

日本大使館関係者から小生と英国剣道連盟の会長が紹介された。実は小生は皇太子殿下にお会いするのはこの時が2度目であった。

それより11年前に未だ殿下がオックスフォード大学に留学されており、帰国を前にされた直前であったが第1回日本祭りがアンジン会(日本にジェットの英語教師として行った人達)によってバタシーパークというテームズ川沿いにある公園で催された。その時少林寺拳法も唯一正式な日本武道のデモとして会場で演武を行ったが、その時最初から最後まで30分以上も当時の大使御夫妻と共に熱心に見学されていた。

その時はセキュリティー(警護)には婦警が一人だけと言うゆるいものであった。しかし時が移り11年後に再会した殿下は堅牢な男ばかりのセキュリテーが何十人も周りを固めているといった状況で驚いた。

紹介され殿下に握手をした折『11年前にバタシーパークでお会いしています』と言うと『アーッ あの時のバタシーパークですか、覚えています』と答えられた。妃殿下は丁度訪英直前に御懐妊が確認された為、残念ながら来られなかったが『この度はおめでとう御座います』と云うと『有難う』と嬉しそうに答えられたのが印象的であった。

この年の日本年に於ける少林寺拳法のデモンストレーションは北はエディンバラから南はサザンプトンまで5回ほど行った、その他にもハイドパークのデモを見た各地の人達から要請をされたが時間や人(拳士)の都合があり中々全部は応じられなかった。広報活動としてのデモティームは重要である。この年の彼等の活躍は我々英国連盟だけでなくそれを見た人全てに感動を与えた。

最後のデモンストレーションが終った後、他武道の剣道や合気道の人達が我々少林寺拳法の拳士を記念写真の中心に迎えて何枚も写していた事を思い出す。レベルの高いデモは少林寺拳法のイメージアップのみならず他武道からも好意的に受け入れられる事を目の当たりにした時は非常に嬉しかった。

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