2010/05/27

マグロと鯨

3月18日カタールはドーハにおいて、ワシントン条約締結国会議が行なわれた。

今回の議題は大西洋のクロマグロを絶滅危惧種に指定して、国際商業取引を禁止させる事が、モナコの提案であった。それに対してEUとアメリカが賛成に回り、クロマグロの最大の消費国日本が反対すると言う、日本を取り巻く環境が捕鯨問題と同じ様な雲行きになってきた事である。
鯨は原則として商業捕鯨が認められてはいない。鯨資源の有効利用を取り決めるはずのIWCが、グリンピース等の環境保護団体に乗っ取られてしまい、これまでにアイスランドやノルウェー等の捕鯨国は脱退してしまった事は以前にも書いた。

唯一捕鯨国では日本がメンバーとして加盟しているが、反捕鯨国の政治力に押され、日本が中々商業捕鯨再開に漕ぎ付けるまでには程遠い状態である。

2010/05/03

拳士のオリンピックに対する否定的感情はなぜ?

少林寺拳法の拳士に『少林寺拳法はオリンピック参加をどう捉えているか』を聞くと、その殆んどが否定的意見である。

いわく、オリンピックは勝利至上主義に陥りやすく、我々の教えと馴染まない。
オリンピックでのドーピングを例に取り、どんな事をしても勝てばよいと言う様な人格を育ててしまう、等など否定的な意見がその主流である。

これは何も日本人の拳士に限った事ではない、ヨーロッパの拳士に聞いた時も多くの支部長が同じ様な見解を示した。勿論、中には賛成する意見も聞かれたが、どちらかと言えば少数派であった。

確かに開祖も生前オリンピックを例に取り、我々が目指す人造りには勝利至上主義に陥りやすい事や、仲間ですら選ばれる為には敵になる事、などを指摘されて『目的(勝つ)の為には手段を選ばないと言うような選手を育てる事が我々の指導とは相容れない』と指摘された事は今も記憶にある。

しかしながら開祖が言いたかった事は、オリンピックが勝利至上主義や、その為には手段を選ばないような人格を作ってしまう事が多々あるので、我々少林寺拳士や指導者は如何にそうならない為の指導や修行をする事が重要か?と言う問い掛けで有ったのではないかと思う。