当初20名弱の学生達が集まり始めた英国連盟の学生合宿も、今ではスコットランドからイングランドのサウスコーストまで、12大学が参加する年間行事の一大イベントとして定着した。毎年の参加学生は150名近くに達するまでに成長した。
学生は経済的には何処も同じような状況だ。経済的にあまり余裕の無い彼らはお互いにホームステイ等の便宜を図り、経済的負担を最小限にする様努力をしている。そんな訳でこの合宿には一般の拳士は基本的に参加出来ない。一般拳士の為にはサマーキャンプと言う夏季合宿が年間行事として確保されているからだ。
学生合宿を観察していると、初めて会った学生達が技の練習を始める前にお互いに自己紹介をして、握手をしてから技の練習に入っている光景をよく目にする。いつも会うことが出来ないよその大学の拳士と練習するわけだからこの光景は実に新鮮で微笑ましい情景である。
少林寺拳法という共通の楽しみが彼等、彼女等をして遠くの大学まで足を向けさせる事を感慨深く思う。この様な光景が世界中に広まって行く情景こそ開祖宗道臣が思い描いた理想郷の一つでは無かったのかと自問自答している。
今年はそんな学生合宿に日本から18名もの指導者と学生達が応援に駆けつけてくれる。この様な機会にお互いの大学が姉妹クラブとして少林寺拳法の理念に立脚して、互いに助け合い発展してゆくような組織にしたいと思う。
これまで英国連盟内で行われていたホームステイ等が国境を越えて日本やイギリス、世界中で実現するようになれば経済的に限りのある学生達でもより一層の交流ができる事であろう。その事が相互理解につながる事は100冊の本を読んだり、インターネットから入る情報よりも何倍も優れた理解につながる事は云うまでも無い。
今年は6つの大学(英国3校Vs日本3校)が姉妹クラブを立ち上げようとしている。云ってみればその歴史的瞬間に立ち会えるわけであるから楽しくないはずが無い。毎年の学生合宿でも楽しいのにこの様な特別な機会はお祭りの様なものだ。より一層盛り上がる事は容易に想像出来る。
サア彼らからエネルギーを貰おう。
そして精一杯自分の力も出し切りたいと願う。
それが又何らかの形として次の世代に引き継がれてゆくのだから。
やっと読ませていただきました。先生の純粋な熱い気持ちが伝わってきたように思いました。
返信削除正直、ちょっとだけ(ちょっとだけですよ)不安と抵抗があったりもしたんですが、おっしゃるとおりなのですよね。
学生同士の交流のみならず、少林寺拳法の目指しているもの、人としての拝み合い助け合いの精神の確立。少林寺の原点なんですよね。
僕は、先生と「器が違うから」と逃げていたような気もします。
今回も同じなのですが、ただ「学生のためになるんだから」と言う考えは基本的にあったため決断させていただきました。
こんな恥ずかしい自分ですが、なにとぞよろしくお願いいたします。
コメント感謝します。
返信削除どんな事が出来るかわかりません、しかし
同じ少林寺拳法の好きな仲間が集うのですから、楽しい時間が共有できる事だけは確かです。
先ず自分が楽しみましょう!。
そしてこの次にはその何倍も大きく楽しみを広げたいものです。
楽しくなければ少林寺拳法をする意味が無い。そう思います。