2007/09/15

運転免許証の話

英国と日本の自動車運転免許証には少々異なった事情がある。

1975年に日本から持ってきた国際免許証が切れたのを機に英国の運転免許証を取ることになった。当時は日本の運転免許証からの切り替えはできなかったので、新しく英国の免許を取ることが必要になったわけである。日本で運転免許を取得してから8年、その間日本でも渡英後もずっと運転をしていたし、日本と同じ左側通行なので特別難しくはないだろうと考えていた。

英国の自動車教習には日本のような自動車学校のようなものはない。いきなり路上で車の前後に「L」のプレートを付けて練習することになる。自分は運転そのものは問題無いだろうと思っていたのでそう言った路上での教習も受けなかった。

それよりも交通ルールを試験官から聞かれたときにどう答えるのかが心配だった。筆記試験などは無くドライビングの実技試験が終わると口頭での質問である。幸い当時は通訳者を入れることが許されていたので英語の出来る友人に頼んだのだが、友人が免許証を持っていれば役立つ事も考えられるが自分の場合そうではなかった。

試験当日は自分の車を持って行き、試験官が車に問題が無いか簡単にチェックした後、助手席に同乗して試験となる。通訳者は後ろの座席に座って試験官が言うことを受験者(この場合は小生)に伝える。試験が一通り終わって問題なく出来たのでルールの口頭での試験になった。

始めに道路標識の質問があった、何問か質問される中に十のマークが出てきたのでよく考える前に『病院』と答えてしまった。十字路のことだったが通訳に入った友人が答えた後にしまったと思ったが後の祭りだった。

そのほかにも日本と英国での実技試験で異なるルールがあった。日本で禁止されている"送りハンドル、たぐりハンドル"がイギリスは重要で日本のようなクロスさせるハンドリングはだめとの事であった。そんな事とは知らず無事問題も無く実技は合格だろうと思っていたらそれを指摘された。国によってルールも実技の評価も随分違うものだなと改めて考えさせられた。

2度目の挑戦では問題なくオーバー気味にハンドリングのアクションをして合格だったが、その時もらった免許証は現在でも同じものである。書き換えが70歳まで無いのだ!また当時の免許証には写真も無く住所と生年月日、免許証番号等が書かれているだけで、免許証を見ただけでは誰のものか判らない事にも驚きであった。

現在は日本の免許証を持っていれば申請すれば英国の免許証を発行してくれる。同時に日本と同じようにクレジットカード大で写真付の物に変わった。

そうなると70歳まで書き換えの無い免許証は可能なのだろうか?と思ってしまう。なぜかと言えば17歳で取った免許証の写真が50歳でも通用するとはとても想像できないからだ。

確認してみると免許自体は70歳まで有効だが、免許証は10年ごとに更新するらしい。更新は申請用紙に古い免許証と新しい写真を添えて提出するだけでよいらしい。日本で更新の講習を受けて、更新料をとられることを考えれば何と簡単なことか。

自分は英国の免許証を取得してから日本の免許証の更新をやめてしまった。
その代わり今では毎年どこの国でも運転が出来るように国際免許証を取るようにしている。

2 件のコメント:

  1. 合掌 水野氏へ
    英国の運転免許の更新時の収める金額、簡素の違い、更新の永さが日本国が今まで来たのは天下りの恩賞でしょう。これだけじゃなく他にも有り、他の国だったら、暴動、デモ等があるかも知れない。日本人の拉致でも以前として未解決も関係あるんじゃないでしょうか! 結手  上崎より

    返信削除
  2. 運転免許証も英国が進んでいるかどうかは分かりません、1976年に受け取った英国の免許証に顔写真が無い事と、次回の更新が70歳という事に驚いた事を記憶しています。
    住所や名前(女性の場合は結婚による)の変更が無い場合は、18歳に取得すれば同じ免許証が50年以上使えることになります。顔写真が無いのはこの為かもしれませんが。
    この頃では日本から持ってきた運転免許証で書き換えが可能になり、日本と同様にクレジットカードくらいの大きさで顔写真も付くようになりました。
    お金を取る分、日本のほうが新しいカードシステムに移行したのも早かったのではないでしょうか。ご指摘のとおり不必要(説明の付かない)な経費が免許の更新の都度に掛かる事は、役人の天下り先確保のためと言われても無理からぬ事ですね。

    返信削除