2008/02/05

ナンバー プレート カバー

最近見た日本からのニュースでナンバー プレート カバーの是非をめぐって国土交通省が色付きのカバーを規制すると言うものを読んだ。 『エ!』というのが最初の印象で、そんな物付けているドライバーが居るのか?と言うのが偽らざる感想だった。考えてみれば以前にも自分の車に彼女を乗せるときにも土足厳禁でスリッパを履かせるドライバーが居ると聞いた時には、『まさか』というのを通り越して一体日本人にとって車とは何だろう?という疑問がわいてきた。

国交省にしたところでナンバー プレートの目的とするところを押さえていれば、カバー等と言う物を初めから許可するほうがおかしいのだが。車文化が今一つおかしな方向に行っているのが日本かもしれない。車に乗るのに泥まみれの靴なら理由も理解できるが普通のきれいな靴でも脱がせる事など日本以外の国では理解できない事であろう。

以前ナンバー プレートでオートバイなどは半分から先をウイングのように上に折り曲げた状態の物や、走行中にプレートその物が動いて見え辛くするものなどナンバー プレートとは一体何の目的で付けているんだろうと思ったりした。

又スピード違反の取締りカメラのフラッシュに連動して逆光を起こし、ナンバー プレートを読めなくする装置などよく考え付いたものだと感心したが、官憲は一体どうして手をこまねいているのだろうと不思議な気もする。


スピード違反の取締りで英国は一番多いのがカメラである。そのカメラも走行中のドライバーの顔を写すことは無い!

日本では正面から撮られると聞いたが、人権問題にうるさいヨーロッパでは後ろからナンバー プレートを撮る。自分は運転していなかったと言っても通用しない。現実に運転していた人が自分であると証言しない限り車の所有者に罰金の請求が来る。ここら辺りが人権問題にうるさいヨーロッパの配慮といえばそうかもしれない。日本のように正面から顔写真を撮られたのでは失業や場合によっては家庭崩壊もあり得るからであろう。罰金さえ払えばそれ以外の個人的事情までは踏み込まないのが彼等流の人権保護かも知れない。

車で走行中の携帯電話は英国でも罰金が科せられるが、走行中の車でテレビを見ていれば事故につながる事は携帯電話以上に危険な事は言うまでもない。自分の車にもTVは付いているが走り出せば自動的に画面は消える。しかしながら日本の車アクセサリー専門店では走行中にもTVも見る事が出来るように、切り替え可能な装置を堂々と宣伝している光景には唖然とした。違法な事を承知で宣伝してもなんとも無いのかね?

GPS(カーナビ)がいち早く普及したのも日本が最初だった。日本の車文化がいびつだなと感じる事は、車そのものの走行性能よりも豪華なカーステレオやエアコン、そしてGPS等の確かに有れば便利な装置ではあるが車本来の目的(速く安全に目的地に着く)という事よりも車が家の延長線のような錯覚をするのは自分だけだろうか。

リバース(車庫入れ)の自動装置や運転中居眠りしても車が知らせたり、走行車線を外れないように前車との車間距離を保ちつつ自動調整するクルーズ コントロール等など数え上げたらきりが無い。そんなにくつろいで移動したいのなら電車やバスに乗ったほうがよほど安全だと思うが。

日本の道路事情を考えればノロノロ運転の道が多く、その移動中を快適に過ごすことも重要かも知れない。その様な観点からステレオ、エアコン、GPS等が他の先進国より早く普及した事は理解できる。家でリラックスした環境に近い状態で車の中での運転をとらえているとすればこれも随分危険な状態ではないか。その様なところが運転中はある程度の緊張(集中)を要求される欧州車と違うのかもしれない。

しかしながら日本車の成功体験が及ぼした影響は大きく、遅ればせながらヨーロッパの自動車メーカーもエアコンを装備したりカーステレオのアップグレードやGPSの導入(未だ少ないが)等日本の自動車文化の影響がじわりじわりと迫ってきている。

運転中のある程度の緊張と書いたがヨーロッパを走る車の80%以上はマニュアル車であることは、車自体の持つ楽しみと目的を最小限維持しようとしているのではないか?と最近は考えるようになった。

2 件のコメント:

  1. 先生何時も興味深く、楽しく拝見させてもらってます。
    私の思いを書き込もうと思いパソコンに向かっているのですが、文章をうまく書こうとして、書き終わってみると何かまとまりが無く、書き終わった後読み直すと「何を書いているんやろー」と消してしまいます。先生のように思いをうまく書けないようです。
    今日は思いを書いて見ます(まとまりの無い文ですがお許しください。)
    先生もご存知でしょうが、松下電器は2つの名称「national,panosonic」使っていましたがPanasonicに統一しました、その理由は松下電器の総売り上げの国内販売が50%をきったそうです。
    「世界に向けて!・・」伸びてゆくためには(松下電器・National・Panasonic)名前が三つもあるのはおかしいですよね。
    創業者の松下の名前も無くなってします、現社長は思い切った行動に出ました。私は良い決断をされたと思っています。
    「Panasonic株式会社」今年中になります。
    (少林寺拳法連盟の真似てるみたいです)

    何度もブログで先生が述べているように日本の国は外国に向けて意見を述べるべきだし、意思を表明するべきです。
    ご存知でしょうか、中国製の冷凍餃子に農薬メタミドホスで中毒になり大問題になっていますが、中国ではあまり報道されず(我が中国ではそんなことはありえない、衛生面では間違いが無い!その後での発表では(テロ行為で誰かが入れたんだろう)などと他人事のように言っています。
    日本の食糧事情は中国なしでは考えられない、そんなところまできています。
    (相手の国をあまり刺激しないように、)ではなくてはっきりした態度で行動してほしいです。(でなかったら相手国に舐められてしまします。)
    日本の科学力でキッチリと原因を突き止めて意思を表明して欲しいです。
    毎回、欠かさず拝見していますので、これからも宜しくお願いいたします。

    返信削除
  2. Yoshinaga先生
    メッセージ性のある書き込みを有り難う御座いました。昨今の日本での騒ぎ(餃子)問題
    見ております。ご指摘のように日本政府の慎重な態度に多くの国民が歯がゆく感じている事もよく伝わってきます。ご承知のように中国と日本では政治形態のみならず、経済、文化等まだまだ大きな違いがある事は明白です。その意味(情報の開放度)において中国はまだまだ先進国と同等とまではなっていないようです。日本国内のメディアでの扱いに対して、中国国内の苛立ち(情報が充分に入らない事)が時としてナショナリズム(松下!ではありません、笑)に満ちた過激な言動に繋がっているようです。中国政府もこれ以上反日感情を煽る事になると、又数年前の冷え切った日中関係に逆戻りしかねない事は充分に認識している事と思います。日本人の気持ちも充分に理解できます、早く中国が認め『謝罪しろ!』と言いたい気持ちも。しかしここは先生も云われています様に日本の優れた最新技術で科学的に実態を検証して、冷静に中国当局と向き合う方が得策だと思います。
    中国国内の苛立ちは日本国内で扱われる情報量(ワイドショー、週刊誌、新聞、TVニュース等)が自分達の情報量とかけ離れて大きいため(中には中傷的なものもある)いきおい中国全体が非難されているように感じる者も出てくるのだと思います。日本からの個別のメッセージの中には中国や韓国に対する憎悪を助長させる書き込みも見る事があります。
    この様な者は何処の国にも存在する事も残念ながら事実でしょう。これからもメッセージ性のある書き込み期待しています。

    返信削除