2007/08/15

Coffee or Tea?

自分はコーヒーが大変好きである。

コーヒーも沢山の種類があってそれぞれに味や香りに微妙な違いが有る。

前はインスタント コーヒーを飲んでいたが7年ほど前にコーヒーミルを買いそれで挽いたコーヒーをドリップ式のコーヒーメーカーで入れて飲むのが毎日の習慣になっている。コーヒーメーカーと言っても高価な機械ではなくセールで売っていた安い物だが充分に目的は果たしていると思う。

3年ほど前に家内がジャマイカへ行く事があった。
日本から協力隊のボランティアで仕事をしていた親友が帰国する事になり、彼女の帰国前に是非ジャマイカに行きたいと云うので急遽航空券を手配して渡航した。ジャマイカは世界でも有名なブルー マウンテンと言うコーヒーの産地である。ロンドンに帰る前に土産としてブルー マウンテン コーヒーを2キロほど買ってきた。日本の友人にもあげた様だが、小生も1キロのコーヒーがお土産だった。

コーヒー好きの小生だがいくら好きでもブルー マウンテンを毎日飲むことなど出来ない。なぜかって高価すぎて手が出ません。しかしこの時ばかりは100%のブルー マウンテンを毎日堪能した。

美味い! 日本の喫茶店で出される1杯千円のブルマンを飲んだ事があるが、そのほとんどが50%くらい?のブレンドではないだろうか。それまでのブルマンとは全く違っていた。香りが高価なハバナシガーを思わせるようななんとも云えない香しい、そして酸味の無い、ほど良い苦味にはブラックでしか飲まない自分にはほのかな甘みが感じられた。何という至福の時間であっただろう。

朝食後にマグカップに2杯並々と注いで味わいながら飲んでいると本当に時間の経つのを忘れる程である。そのコーヒーも中々ロンドンでは買うことが出来ない。高価なことも原因であろうが聞くところによるとジャマイカで作られるブルー マウンテンの90%が何と日本に輸出されるという。日本はやっぱり経済大国なんでしょうねェ。

コーヒーの産地は主に気候の温暖な所がほとんどである、しかしそんな国でも高価なコーヒーは平地で生産されている所は少ない。

ケニアやタンザニアはコーヒー産地としても有名である。キリマンジャロ コーヒーもブルーマウンテンに匹敵する有名なコーヒーである。これらの国に行って飲むコーヒーははっきり云って美味しくない。少林寺拳法の講習会で何度もケニア、タンザニアの両国には行っているが美味しいコーヒーを飲んだ例が無い。

初めは不思議だったが、よくよく考えてみれば質の良いコーヒーはそのほとんどが輸出される。コーヒーは貴重な外貨獲得の大事な産物である。そんな訳で国内で飲まれているコーヒーは生産国であるにもかかわらずまずく、海外に売ることの出来ない品質のコーヒーが出回る事になる。

英国はコーヒーと言うよりは紅茶の国である。この国で飲まれる紅茶のほとんどはセイロンやインド、中国などから輸入された物である。

その昔はこの紅茶を輸入して大もうけしたのが歴史的に悪名高い「イギリス東インド会社」である。勿論その当時の国際情勢は先進国の世界進出(植民地政策)は当たり前の事として普通に行われていたわけであるから、取り立てて英国のみが悪いと云う訳ではない。

後に中国でアヘン戦争などがあり東インド会社の評判は悪くなってしまったが、紅茶を輸入した代価をアヘンでまかなおうとした事が歴史の上で汚点を残す結果となった。これも紅茶ばかりでは勿論無かったが中国から大量の中国茶が輸入された事は事実である。

英国での紅茶はその飲み方がレモンティーではなくほとんどの場合ミルクを入れて飲む、初めのうちはレモンティー以外の紅茶を不思議に感じたが、ミルクを入れて飲むことが普通になると今度は入れないと変な感じがする。

英国の水は硬水のため日本茶はどちらかと言えば今一つ味がしっくりこない。日本で飲んだようなまろやかさが無いのである。これとは逆に紅茶は結構硬水にあっている。ロンドンで飲む紅茶の味は日本で飲む紅茶よりその風味が舌に残るような気がする。幾分ざらついた感じの硬水(勿論水そのものがざらついている訳ではない)の方が紅茶には合っていると感じる。

これはあくまでも小生の個人的感覚であるから、人によっては日本の水の方が美味しいと感じられても不思議ではない。 個人の味覚の問題なのでその事に意義を唱えるものではありません。硬水の国だからこそミルクティーが広まったのではないか? 勿論ミルクそのものが安かったと言う事はあるであろうが、それでもまずければ別の飲み方(レモンやロシアンティー等の様にウォッカを入れたり)の方が支持されるはずであろう。

Tea(紅茶)のイメージが強い英国でもCoffeeを飲む人が多くなった。食事の後などは紅茶を飲む人よりもコーヒーの方が最近では多いように感じる。

コーヒーは明確な香りがある、その香りを楽しむ飲み物でもある訳だ。紅茶はどちらかと言うとコーヒー程の強い香りのメッセージは無い。紅茶の入ったカップに鼻を近付けると香りもするが、そんな紅茶ではあるがアールグレーと言う紅茶が良い香りがするので好きである。この頃は紅茶も自分でブレンドしたもの(普通の紅茶とアールグレー)を一緒に入れたものが、香りと味の両方を楽しめて気に入っている。

アフタヌーン ティーと言う習慣は日本で言えば午後3時のおやつに当るものであろうか。初めてこれを店で頼んだときティー ポットいっぱいに入った紅茶の他に、スコーンやビスケットの他に大量のダブルクリームとジャムが出てきた。もう一つのポットには只お湯だけが入っている?これは何に使うのだろうと想像を働かせていたが、他のお客が注ぎ終わった紅茶のポットにそのお湯を注いで居るのをみてやっと意味が分かった。

一杯の紅茶ではスコーンやビスケットを食べた後ではおそらく満足できないのでしょう。口の中の甘ったるさから開放される為にも。であるから彼等(この場合英国人)は2杯も3杯も美味しそうに紅茶を飲むことが出来る。小生も最近では慣れてしまったが初めのうちは腹がジャブジャブして異常な感じだった。 

英国に来て『コーヒーにしますか、ティーにしますか?』と聞かれたらあなたはどう答えますか?

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