2008/10/17

車の二極化(その2)

現代社会の車の二極化の一方は経済的な要素をより多く持った車の台頭であろう。小排気量の車は勿論そうだが、昨今の環境やエコロジーブーム、そして究極的には原油高騰に伴うガソリンやディーゼルの値上がりが、ハイブリッド車や燃料電池車そして究極的には電気自動車へと開発を急がせている。

数年前にはある程度予想も出来たが、まさかガソリンの値段が1リットル£1-20を超える時代がこれ程早くこようとは多くの人が想像していなかったのでは無いだろうか。 

その1でも触れた様に自分がこのところ興味を持つ車の種類が変わってきた事である。ガソリン価格の高騰と言う事も確かに一因ではあるが、それだけが原因ではない。以前はほとんど興味がわかなかったディーゼルの車、それも小排気量車がやけに気になり始めた。

英国は日本に似ていて乗用車のディーゼル比率がそれ程高くは無い。ひるがえってヨーロッパ大陸の国々では車種によっては50%を超えるディーゼル乗用車も珍しくは無い。なぜこの様に英国とそれ以外のヨーロッパ諸国では差が出るのであろうか?

英国ではディーゼル燃料の価格が日本や他のヨーロッパ諸国の様に安くなく、無鉛ガソリンと同じ価格である。そんなことも今ひとつディーゼルエンジンの乗用車が普及しない要因ではないかと想像している。

一昔前のディーゼルエンジンは確かに良いイメージは無かった。パワー不足(加速が悪い)、黒煙を出す(環境に悪い)、エンジン音がうるさい、等がおもな理由だった。だったと言う事は過去形である!現在の洗練されたディーゼルエンジンの車に乗れば多くのディーゼル嫌いの人が考えを改めるのではないかと思う。

特に最近ではヨーロッパ大陸の国々ばかりではなく、英国でも積極的にディーゼル車を買う人達が増えてきた。ガソリンと値段の差が無い英国だが、これ程までに燃料代が上がってくると少しでも燃費の良い車にと思うのが普通の選択だ。ディーゼルはその点ガソリン車に比べればはるかに燃費は良い。1Lで走れる距離に大きな差があればかなりの人がディーゼル車に興味を持つことは容易に想像がつく。

そして最新のディーゼルエンジンに乗ってみれば、過去のディーゼルとの違いを改めて認識することになる。パワーもガソリン車に劣らなく、トルクが太いため加速も充分に楽しめる。エンジン音もほとんどガソリンのそれと区別がつかない位になっているし、黒煙を吐いて坂道に差し掛かったらヒイヒイ言うようなエンジンは最近のディーゼル乗用車では先ずお目にかからない。

その様な体験が自分の好みを変えてきた事も確かである。今ひとつは車の持つポテンシャルをフルに使い切ってみたいと思うようになった。その1でも書いたように大排気量のスポーツカーやリムジンでは乗せられている感覚が強く、自分で車をコントロールしている感覚が乏しくなる事である。

その点1000ccくらいのエンジン車ならばパワーも知れている。パワーアシストも高級車や大排気量車の様には付いていない。環境さえ許せば車の持つポテンシャルをフルに引き出すことができる。田舎の曲がりくねったB級道路(スピードカメラも無く、制限速度もゆるい)を飛ばす楽しさも味わえる。それが小排気量のディーゼルエンジンならばよりベターな感じがする。

その様な事を想像するに1000cc~1200cc位の、ディーゼルターボのエンジンを積んだ、マニュアル トランスミッションの小型車が欲しいと心から思うようになった。大きく振り回せない車に乗っている自分を想像すると、トヨタではないがいかにもIQが疑われそうでカッコ悪いイメージになりそうだ。

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