2008/11/19

ゴルフのブルーモーション

今年のホリデーは日本から来た学生時代からの友人二人と、自分と家内の4人でポルトガルへ出かけた。ポルトガルは今年2回目である。ポルトガルが初めてと言う友人達と行った訳だが、自分はこれまでに拳法の関係で5回ほど訪れており好きな国の一つである。

家内も4月に家族で訪れた時が初めてのポルトガルであったが、その時は南部のアルガーブ地方に滞在したので北部の観光地等は初めてだった。それがホリデーであれば一ヶ所に滞在して、のんびりする事が目的であるので問題は無かったが、それまでの自分が経験した『ポルトガルは日本人の好みに合った美味い食事!』と言うには4月のホリデーは正直がっかりした事を覚えている。

今回は日本から来た友人と観光旅行が目的だった為、北の町ポート(Port)にロンドンから到着した。ここはポートワインの由来の街である。

ロンドンのスタンステッド空港からライアン エアーという格安の飛行機で飛んだ。飛行時間は2時間半位だからたいしたことは無いがこれまで一度も利用したことの無いスタンステッド空港が驚くほど大きく斬新なデザインの空港であった事に少なからず驚いた。

さて、今回の話はポルトガルの旅行が目的ではない。Portの空港に到着してネットで予約しておいたレンタカーを受け取りに行き、予約ではトヨタ カローラのエステート(ワゴン)ディーゼル車を頼んでおいたのだが、我々のスーツケースの大きさ(特に日本からの2人)がカローラ エステートでは納まらないのでは?と言う事で急遽ヴォルクス ワーゲンのゴルフ エステートをあてがわれた。大きさは普通のゴルフと同じだったが荷室部分がはるかに大きい為問題なく収納できた。この車はブルーモーションと言う低燃費型のターボ ディーゼルのエンジンらしい。

英国は日本と同じ左側通行のため、初めのうちは右側通行とマニュアルのトランスミッション(右手操作)に慣れるべく慎重に走り出したがその軽快な運動能力に驚いてしまった。ポルトガルの高速道路はガラガラで飛ばすにはこれ以上の条件は無い。気持ちよくアクセルを踏み続ければスピードメーターは軽く150kmを超えてしまう。車内はそのスピード域でも声を大きくして話さなくても普通に会話が可能で、ガソリンエンジンの車と同等か、より静かに感じる程であった。

レブカウンターが1500回転を越える辺りからトルクの乗った実に気持ちの良い加速を味わうことが出来る。一昔前のディーゼル エンジンの特徴だった加速が遅い、エンジン音がうるさい、排気ガスが汚いと言ったイメージからは程遠い素晴らしい印象を受けた。ブルーモーションとは聞きなれない名前が付いていたが何でもvwのディーゼル車の中でも燃費効率の良い車種に付けられる名称らしい。4モーションと言うのは昔からvw車にはあったが、これは四輪駆動の車を意味していたのでブルーモーションは同社の新しい省エネ車、それもディーゼルエンジン車に付けられる名称で運転の楽しめる車の名称かもしれない。

今回のポルトガル縦断には自分のほか日本から来た友人も運転を楽しんだ。特にポルトガル中部の町エボラから高速道路を使って南部のアルガーブ地方までの区間は他のヨーロッパ諸国とは異なり、車の少ないこともあり快適なドライブだった。

150kmからでも加速を受け付けるターボディーゼルには本当に感銘した。燃費の良さが売りのエンジンだとは思ったが、仮に普通のガソリンエンジン程度の燃費率だとしても、自分は魅力的なエンジンだと思った。その主な理由は先程ものべたようにエンジン音が静かである。走行中の車内ではガソリン車よりも静かだと感じた。停止した車のアイドリング状態を車外に出て音を聞けばガソリン車の方が静かだと思うが、一旦走り出してしまうとエンジン回転の低さも手伝い、非常にスムーズで静かな印象だった。加速も申し分なく、一昔前のディーゼルエンジン車を知る我々の世代には、今日のそれ(優れたディーゼルエンジン)は以前スイスで乗ったルノーのディーゼル、メガーヌも含め格段の進歩を感じずにはいられない。

ロンドンへ帰ってからも目はついついブルーモーションを探すが、イギリスはアメリカや日本と同様にディーゼル嫌いの国で中々見つからない。

ディーゼル嫌いの日本でもガソリンに比べればディーゼル フュールの値段は随分安いのに、イギリスは逆に少しではあるが高い!こんな馬鹿な事が許されて良いのか。あれほど政府に口うるさいイギリス人は、なぜこの件(ディーゼルの高値)については文句を言わないのか自分には理解できない。

価格がヨーロッパ大陸や日本のように安ければもっと多くの人達がディーゼル車に乗ると思う。現在もEU圏内にありながら通貨はスターリング ポンドを貫きユーロ圏に加わらない。同じヨーロッパ域内でも好みや政策がこれ程異なった国々を、EUと言う枠で治めようという試みは、はたしてこの先どうなるのであろうか興味は尽きない。

来年の今頃はVWブルーモーションのゴルフに乗っているのかな?楽しみでもある。

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