2019/07/11

今年のIKAヨーロッパ講習会を終えて

今年のIKA講習会のヨーロッパラウンドが終了した。

6月の最初の週末である7日と8日はチェコのカルロイバレーにおける講習会があり、私と日本から参加し新しくJSKFの代表に選出された川村先生が指導員として渡航した。チェコの講習会には海外からも参加があり、私の地元BSKFや隣国のスロバキアからも拳士が出席して技術の検証と交流を楽しんだ。




続く第2週の週末にはスイスで講習会が催され我々2人もチェコからスイスに飛んだ。スイスの講習会にはスイスの拳士のみならず、英国や新しくIKAに加わったインドネシアのPorkemiからも8名もの幹部拳士の参加があった。彼等は先ずローザンヌにあるIOC(国際オリンピック委員会)を訪問していて、少林寺拳法がオリンピックスポーツとして認証されるための条件などが話し合われた様である。




講習会も無事終了し、参加した拳士たちの満足げな顔が印象的であった。どの講習会においても今年の10月に神戸で催されるIKA大会と講習会に参加したいと言う拳士が多かった。前回の2015年以来4年ぶりの神戸における特別講習会には、久しぶりに訪日して旧知の拳士や新しい仲間と出会う事の出来る機会を非常に楽しみにしている様子であった。






私達の特別講習会はスイスでひとまず終了したが、引き続き第3週末には、スペインにおいてIKA講習会がベアサインで行われた。このセミナーにも日本から駆けつけて頂いた指導員によりスペイン拳士達の喜びの声が届いている。この様に講習会が催される都度感じる事は拳法の持つコミュニケーション能力の強さである。それぞれの言語や文化は異なっては居ても少林寺拳法と言う言語は同じである。またそれを求める拳士達の情熱にはついつい我々指導員もそれに答えようと普段以上の力が出て来る事を認識させられる。



6月は日も長くヨーロッパではホリデーシーズンを控え何かと落ち着かない時期でもある。その様なときにも関わらず参加する拳士達の真剣な眼差しには指導する側が、彼らの情熱に何とか答えようと力が入る事は紛れもない真実ではなかろうか。

今年は毎年催されるサイプロスでの指導者を対象としたリーダーズ・セミナーは行われない。変わって全参加国を対象としたIKAセミナーが神戸の地で催されるわけである。今一度この機会に少林寺拳法を見つめ直してみるのも良い機会である様に感じるのは私だけでは無いはずである。開祖宗道臣が残した剛法、柔法、圧法等、拳法の持つ武道としての魅力は日本人の我々よりも海外の拳士達の方が強く感じているのかもしれない。

初心に帰り今一度『少林寺拳法とは何か?』を自身に問いかけてみてはどうか。何かその先に見えてくるものがあるかもしれない。


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