2020/04/07

新型コロナウイルスがもたらしたロックダウンとは

先のブログに引き続き新型コロナウイルスについてである。

閑散な道路
現在私の住むロンドンは武漢から発した新型ウイルス感染者の激増により、ロックダウン(監禁状態)が数週間に及び続いている。この様な事はこれまで誰も経験した事の無い厳しさである事は言うまでもない。

大英帝国のモナーキー(王族)のチャールズ皇太子や、時の宰相ボリス・ジョンソン氏までもが感染して隔離される事態となった事で、ロックダウンは必然だったと理解される様になった。

先にヨーロッパで感染爆発を引き起こしたイタリアやスペインでは、さらに悲惨な状況となって居る事を考えれば、これらの決定は仕方がない選択肢なのかもしれない。その後事態はより深刻な状況となり、大西洋を挟んだアメリカ大陸でも同様な感染爆発が起きてしまい、ニューヨークでもロックダウンと言う措置が採られている。

ロックダウンと聞かされても実際にはどの様な状態かは中々イメージする事が難しいかも知れない。より一般的に言えば都市全体を封鎖すると言う状態である。多くの人達が自宅勤務となり、個人事業者等もスーパーマーケットやコンビニ、薬局を除いて全て閉まっている。

政府が出した命令である為、勝手に外出も出来ない。散歩やジョッギッング等は可能ではあるが、日に1回30分程で家の近所に限る。複数の人間が集まる事は家族であっても普段別の場所に住んで居れば許されない。等々非常に厳しいものである。勿論これらの事に違反すれば罰金や場合によっては逮捕される事もある。

この様な状況は自分の過去を振り返っても、日本、英国ともに経験がない。勿論私ばかりでなく殆どの人達には初めての経験であろうと想像する。

こんな状況になると一番心配になる事と言えば、生活する上での必需品の確保であろう。食料品は言うに及ばず薬やマスク、トイレットペーパーが買い占められると言う状況も見られた。

当然の事ではあるが、それらの必需品を手に入れる為にもお金は必要になる。英国政府はロックダウンを宣言した時に中小の事業者に対して、従業員を解雇させない為に休業手当分(給与の80%)を負担することを約束した。今回の新型コロナウイルス問題では世界中の経済が落ち込むことを想定して過去に例を見ない大規模な財政出動も明記されている。

今のロンドン市内は閑散とした状況下にある。街の通りには車の数も少なく、人通りもまばらである。息抜きのためにレストランやパブに行く事も出来ない(全て閉店)。この武漢ウイルスが何時収束するのか先は見えないが、今回の感染がもたらした変化と言えば、街中でマスクをする人が増えたと思う。『マスクは銀行強盗や手術医だけが付けるものでは無い!』と言う新しい文化が生まれたと言えるのかもしれない。早く終息宣言が出されることを期待したい。

近くのPub

1 件のコメント:

  1. このコメントはブログの管理者によって削除されました。

    返信削除